シンセ音作りの基本-まずは難しいという思い込みを捨てる(゚Д゚)ノ⌒難

ぬこ、ピアノを弾く

ご挨拶

こんばんちは゜*。(*´Д`)。*°

これまでSynth1を例に見ながら、シンセってどんな機能があるもんなのかってお話をアレコレさせていただきました。

お付き合い下さった方のお役に立てましたらこれ幸いでございますな。

フリーシンセのSynth1でソフトシンセの基本を学んでみよう

フリーシンセのSynth1でオシレーターの役割と4つの波形を見てみませう

Synth1のオシレーターでは何を出来るのか?パラメーターと効果を確認してみる

Synth1で見るオシレーターの使い方完結編

Synth1(と時々SERUM)で見るソフトシンセ アンプのお仕事と使い方

Synth1で見るシンセの使い方フィルター編

Synth1で見るシンセのLFOの使い方-周期的な変化による音作りの種

Synth1の使い方voice編-Trance等では必須のユニゾンを使う音作り

しかしナンですな、「シンセはこういう風に動くんですよ」っていうのは、音作りをするのに大事な知識には違いないでしょうが、初心者の方が、仕組みが分かればどんな音でもすぐに作れるようになるかってぇとビミョーなところではないかと。

やはり、もうちょっと踏み込んで、こうするとどうなるみたいなのをいくらか分かりますと、音作りもしやすかろうと思います。

ということで、当シリーズの一覧であります↓

歌う猫
歩く猫
ハープとぬこ
ノイズ

で、なんだかいつも文字だけ書いてるのもアレですんで、シンセを使って短い曲を作りました。

音圧が高いので音量にご注意ください

音ゲーの選曲画面とかで使えるかもしれません。
まあそれはともかく、こういうザ・シンセみたいな音を作っていくための基本的なパラメーターいじりはどうするのか?

そういうわけで、実際の音作りをどのように考えていくのかっていうお話をですね、ざっと掘り下げてみようというのが、当記事の趣旨でございます。

基本的な音作りのほんの1例ですが、別に難しいことではないというのをお伝え出来たらいいな~とか思っております。
そうです、まずは難しいっていう先入観を捨てるお手伝いが出来ればよろしいですな。

それではいってみませう(>∀<●)ノ

よろしくお願いいたします。

フィルターのカットオフで持ち上げたりしぼませたりする

フィルターについては一度お話をさせていただいた通り、高音帯域や低音帯域を削って音色を変化させる機能でありましたな。

ここを忙しく動かしてやりますとワブルベースを作れたりもしますし、そうでなくても、サウンドメイク上ほぼ触ることになるかと思います。

まあ、ワブルベースについては別に機会があればって感じなんですが、今回は初歩的な動きで音の形を作ってみます。

そう、ガチ初心者向けなのであります。

まず大雑把に音域の特徴を掴んでおきましょ。

高音帯域が活発であるほど、明るい、きらびやか、(時にはうるさい)という印象のある感じになりますな。

対して、低音帯域は重厚、大人しい、深みのあるような印象かと思われます。

低音から持ち上がるような音

さて、持ち上がるような音なんて書き方をしましたけど、ローパスフィルターを発音より遅らせて開けてやるという話です。

発音前はフィルターを閉めておくので、frqを低くしておき、開けたい分だけamtを+に上げておきます。

あとはレゾナンスを上げておき、フィルターエンベロープのアタックをちょいと上げるだけですので簡単ですな。

パラメーター
Osc1のみ使用 フィルターのアタックでfrqからamtまでの時間を調整する

ムァ、ムァって風な音になりました。

1音1音が短い音を想定していますので、ディケイとサスティンはMAXでよろしいかと思います。

これがPADのような長物を作ろうって時ですと、もっとアタックを大きめに取ってやれば、ムァ~って感じでゆっくり開くようになりますな。

こういうエンベロープの調整は、MIDI鍵などで鳴らしながら納得のいく長さに調整していきます

ローパスを閉めていき倍音を絞る

さっきと逆の動きになります。

発音してからフィルターが閉まっていくには、どのようにエンベロープを設定するとよいでしょうか。

カットオフを、frq値からamt値まで、アタックタイムの時間を掛けて動かしたいので、さっきとはfrqとamtの値を逆にしてやればよろしいですな。

パラメーター2

こちらも短い音が出来上がると思いますので、ディケイとサスティンはMAXでいいでしょうな。

リリースが低いと、音が切れるときに無音状態から急にフィルターが開いちゃってクリップノイズ(プツッっていう音)が出てしまいますので、こういう時はリリースはMAX推奨です。

こんな風に、発音からフィルター操作をしていく場合なんかですと、アタックタイムが肝になってくるみたいなところがありますので、音作りの際にはよく吟味したいところでありますな。

フィルターが作られましたら、その形に合わせてアンプエンベロープで整えてやれば、もうこれはれっきとした音色ですよ。

バンドパスで動かして、うねり効果を得る

こんなのはどうでしょう。

上の2つは、1つの音に対してフィルターを動かすというアプローチでした。

今度は演奏の流れにフィルターの影響を与えてみますぞよ。

バンドパスフィルターは、指定された特定の帯域だけを通すというものでしたね。

ローパスやハイパスと比較すると、どうしても通す帯域が狭いものですから、一見使いずらそうにも見え、いささか特殊であります。

バンドパスフィルターは動かし続けることで、その真価を発揮すると吾輩は見ております。

単音ではなく、演奏の中で動かしていきたいので、エンベロープではなくLFOを用いるとよいですな。

エンベロープでフィルターが動いてしまわないように、フィルターのamtは0とし、バンドパスの開始位置をfrqで指定しておきます。
フィルターの動きを主張したいわけですので、レゾナンスは適量上げておきますよ。

パラメーター3
frqがバンドパスのスタート値になります

LFOは三角波で、効果はフィルターに掛かるように指定します。

LFO周期は、テンポシンクを使えばBPMに対して正確に同期してくれますな。

例えば、1小節で上がって1小節で下がる動きにしたいので、周期は(1)×2にします。

LFOテンポシンク

記事頭にシンセを使った短いサンプル曲を載せておきましたな。

あれのアルペジオを抜き出して、それにこのバンドパスの例を適用してみたいと思います。
あのアルペジオはSynth1じゃなくてSERUMで作ったんですけど、上の解説と同じ効果が得られるように設定しました。

LFO適用前
LFO適用後

ちょっとやり過ぎた感も否めませんが、こんな感じになりました。

アルペジオとかPADのような長く鳴り続けるコードバッキングには、こういうのが有効なことがありまするな。

この手のトラックというのは、鳴り続ける特性上、冗長になりがちなものですから、ちょっとした変化を与えてやると、存在感を出し始めたりするもんであります。

ちなみに、似た効果をもたらすエフェクトにフェーザーやフランジャーなんかもありますが、これは特定帯域を強調して揺らすという性質が似ているからでしょうか。

ただ、効果は似ていても結果は異なりますね。

フィルター操作はオートメーションで自在に操作できる点も長所と言えるかもしれません。

ま、エフェクトの話をする時ではありませんので、このお話についてはこれくらいで。

オシレーターを重ねて単純ではない波形に

オシレーターを単一で使った音作りも勿論ありますが、シンセは普通、複数のオシレーターがあるものですから、これはちゃんと活用しないと勿体無いですな。

異なる波形を混ぜてみる

当ブログの記事に、律儀にお付き合い下さった方は覚えておいでかと思います。

例えばSynth1ですと、各オシレーターに4つの波形が搭載されておりますね。

異なる波形を同時に出してやりますと、またそれぞれ趣の違った音になってまいりますな。

これは変調するみたいなことではなく、ただ複数のオシレーターを混ぜ合わせるというだけの話になります。

よく使われる手ですと、ノイズをちょっとだけ乗せて高音を強調するとか?

高音帯域の成分は抜けがいいものですから、音数が多いようなときにも埋もれにくくなり、倍音が元々多いような音ですと相性がよろしいです。

ピッチを変えて混ぜてみる

オシレーターの1と2でピッチを変えます。

Synth1ではオシレーター2のピッチが変えられますね。
それから、デチューンでもユニゾン音のピッチを変えることが出来ます。

まずこれ、オシレーター1でノコギリ波を出して、6ユニゾンしただけの音です。

ただの6ユニゾン

オシレーター2でもノコギリ波を出しますが、ピッチを+5にして、オシレーターのMIXは1がやや大きめの半々くらいにしました。
オシレーター2がオシレーター1に対して完全4度上で発音します。

OSC2、ピッチ+5

ピッチを+7にしてみました。
オシレーター2が、オシレーター1に対して完全5度上で発音します。
土台に鳴る音がしっかりしていれば、ピッチの異なる音を混ぜても、結構原音として聴こえるもんなんですね。

古いオルガンみたいな、加算方式のシンセのやり方を真似しちゃおうって感じですかね。
完全4度とか完全5度は倍音の周波数的に見ても相性が良いのでよく馴染みます。

OSC2、ピッチ+7

オシレーター2のピッチを+7、ユニゾンのピッチを+5にしてみましたが…う~ん、一瞬行けそうな気もしますけど、ちょっと気持ち悪いですね。
まあ、完全4度と完全5度って長2度の関係性になりますから、馴染みはよくないかもしれませんな。

OSCピッチ+7、ユニゾンピッチ+5

オシレーター1をサイン波、サブオシレーターを1オクターブ下のサイン波、オシレーター2をピッチ+12(1オクターブ上)のノコギリ波にしました。

OSC1サイン波、OSC2を1オクターブ上のノコギリ波に
オシレーター設定

ノコギリ波や四角波と比べて、倍音を持たないサイン波は地味な印象を持ってしまいがちなんですけどね、こんな風に太い芯を持っていて、混ぜてみると案外地に足が付いたような重みのある音を出してくれます。

こんな感じでオクターブを変えて重ねるのは、音の抜けを良くしたりとか、足元のしっかりした音作りにおいて有効であります。

お話の途中ですが…

すみませぬ、文量がかなり多くなってしまいましたので今回はここまでにさせていただきまする。

ノイズで音作りって、どんなことが出来るの?ってことを、続きでお話させていただきたいと思います。

ご興味がございましたらまたいらしてください。

ノイズ

サヨナラー

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