ご挨拶
こんばんちは((*’∀’)ノ{Hi
フリーソフトシンセのSynth1を使って、実践的にどのような考え方でソフトシンセを使っていくかのお話をさせていただいているシリーズ5回目であります。
これまでの4回の実践で出来たのがこんな感じでありましたな。
当シリーズの記事はこれ↓
前回、プラックについてお話をさせていただいたわけなんですが、プラックのように減衰がある音色は様々な用途として使えると申しました。
プラックを作る際にフィルターのディケイタイムを操作することで、減衰の時間がかなり違うということもにもチラッと触れたかと思います。
ってなことで、引き続きシンセで音作りをする際に、吾輩がどんなことを考えながら音作りをしているかということを、いくつかのトラックを作りながら当記事をご覧のあなた様にお伝え出来たらと思っております。
それではよろしくお願いいたします。
アルペジオみたいにたくさん鳴らす場合
ギターにもアルペジオ奏法というのがあるんじゃないでしたっけ?
コードバッキングとしてよく用いられます。
アルペジオといいますのは、簡単に言うとコードトーンを忙しく上下しながら音を鳴らすものだという認識でいいと思いますが、そういう場合は何に気を付ければよいと思いますか?
ちょいと一緒に考えてみませう。
まずは素の音をアルペジオで鳴らしてみますよ。
ここからプラック音色を作っていくわけですが、こんなに沢山音を鳴らすわけですから、1個あたりの音が、あまり長いこと響かないようにしたいというのがありますかな。
さもないと、次から次へアルペジオの音が鳴り続けるわけですから、前の音が消える前に次の音が…って感じでどんどん音が溜まってしまうことが懸念されます。
プラックの形をアンプではなく、フィルターのエンベロープで操作するのには、その辺を考慮してのこともあるのかもしれませぬな。
「もしかしたら」ですけどね、実際はわかりませんけど。
とにかく、アンプでプラックを作った時に、リリースの長いものなんかを作ったりしちゃうと、凄く音が溜まりやすくなってしまいますな。
あまり音が溜まるというのはミックスの観点では良くないことなのであります。
それに、どんな形でも余韻が長い音が溜まると、コードが切り替わった時に前のコードの音が鳴り続けてしまいますな。
ですので、後差しのディレイ・リバーブなどの空間系エフェクトを使う場合にも、それについては出来るだけ気を付けたいところですね。
軽くシンセを触ってこうなりました。
ちょっと聴いた感じでは、あんまり目立たないようにも思えますが、最終的にはミックス次第でありますな。
それに、やはりトラック毎の役割がありますので、どのトラックも主張が強いとまとまりのない結果になりがちです。トラックの役割を把握しておくのが大事であります。
なんでこういう音にしたのか?
それじゃ、何を考えてパラメーターをいじったか見てみることにします。
聴いて分かる通り、中高音~高音の帯域で主に鳴らす音という前提で初めから考えておりました。
低音~中音域くらいは、既に作成したトラックによって占有されていますので、無理にねじ込む意味も無さそうですな。
それよりは、高い帯域で賑やかしてやるのが良いかと思い、このようになりました。
大雑把でも良いのでトラック毎の帯域を考えてやると、まとまりのある曲を作りやすくなるかと思います。
リング変調はほんの気まぐれで入れた感じなんですが、リングやFMで変調してやると新たな倍音が生まれますので、全く考え無しにやったってわけじゃございませんぞよ。
ただ、いじってみるまではどういう音になるか全然わからないんですけどねσ(´∀`)??
変調ってそういうもんなんであります。
ユニゾンはピッチをオクターブ上げしていますね。
なんとなくなんですが、オシレーターピッチやユニゾンピッチを操作する際は、低音寄りなら下げめ、高音寄りなら上げめで操作してやると、なかなか馴染みの良い感じになりやすいように思います。
じゃあ、これを混ぜてみましょうか?
と、思ったんですけど続きの展開に使ってみましょう
イキナリなんだって感じでスンマセン。
上の音は、前回の記事までで作っていたパートにねじ込んでやろうと思った音だったんですけど、試しにその先を作ってみて、アルペジオはそっちで使ってやりたい気分になりました。
そ-いうわけですから、リードの時みたいに音に音を着せるやり方でリサイクルして、もういくつかプラックっぽい例を作っていきますよ。
さっきのやつです。バスコンプが掛かってやや潰れた感がありますが、高音域を立たせる感じで他の音にこれを被らせてやろうと目論んでおります。
で、今作ったもう1つのプラックがこれ。
これ、ご存じない方は覚えておかれるとよろしいですが、こういう、いわゆるキラキラした感じの音は四角波の得意とするところであります。
後でもっと、いかにもなやつをもう1つ作る予定ですけど、ノコギリ波が金属音系だとしたら、四角波はガラスを打ったような音を作りやすいといったイメージでしょうかね。
こいつらを合体させてやると…
上の四角波プラックはフィルターでハイを少々カットしておりますが、そこに高域のプラックを被せてやり、上手いこと噛み合えばいいなぁって感じでした。
少々違う毛色の音同士がくっつきましたね。
透明感を感じさせる高い四角波
シンセの音は、特に大して触らなくても高さで印象が全く異なるということはしばしばあります。
例えば逆に、ピアノの音って結構聴き慣れていると思いますが、1番高い音も1番低い音も「これはピアノだ」って分かりやすいですよね。
四角波ってチップチューンとかファミコンの印象があるだけあって、ザ・デジタルって感じなんですけど、高い帯域で鳴らしてみますと、ガラス・氷・水晶的なイメージのある透明な音に聴こえてきます。
この音もプラックと同じ減衰系の音ですけど、倍音を保っておきたかったのでアンプで出音を制御した例であります。
これは四角波に狭めのデチューンを掛けて、高い音域で鳴らしただけ(あとはお好みでディレイくらい)のお手軽な音なんですが、ファミコンの音と同じとは思えないような煌びやかな音になりましたな。
どれくらい高いかっていうと、FLのピアノロールでC7~C9くらいです。
かなりお高いですなこれ。
こうやって音の高さでも聴こえ方が変わるということを知っておりますと、四角波がもっと魅力的なものに見えてくるのではないかと。
今日のまとめ
ほんじゃ、ここまで作ってきたトラックをざっとミックスして聴いてみますね。
音ゲーならこの後歌でも始まりそうな流れでありますかな。
歌まで作るかどうかは分かりませんけど。
本日の記事の内容をまとめますと…
第1に、減衰系の音を作る場合はアンプかフィルターのエンベロープで制御するわけですが、一般的にプラックの場合は音数が多い場合も考慮してフィルターで制御することがもっぱらであります。
その方が音かぶりもありませんし、音が溜まりにくいのであります。
対して、倍音や余韻を残したい場合はアンプで制御するとよいかもしれません。
ただし、アンプのリリースと音数によっては、音が被ったり溜まったりするかもしれませんので、調整はよく耳で聴いて適正値を探ってみましょう。
第2に、音域によってシンセの音は別物のように聴こえることがあるということ。
求めている音が上手く作れない場合、低くしたり高くしたりしてみると、意外と良い結果が得られるようなこともあるかもしれませぬな。
…お約束はできませんが。
このSynth1実践シリーズをいつまで書くんだか、実は全然考えておらんのでありますが、一応まだネタは残っておりますのでまだ続くかと思います。
律儀に見てくれている人がいるかは分かりませんがねw
一通り書いていきますので、また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
今回はここまでであります。
サヨナラー
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