ご挨拶
こんばんちは|д・)ノシ
吾輩なりのシンセの音作りを、実践的に解説していく記事の2回目であります。
当シリーズの記事はこれ↓
前回はリードでメロディを作ろうってんで、シンプルなシンセリードと、音に音を着せるってお話をさせていただきました。
今回はシンセベースをどうやって作っていこうかってことを書かせていただきたいと思っております。
それではよろしくお願いいたします。
何を以てシンセベースとするか
吾輩が初心者の時にはですね、シンセでベースを作るって時には何か特別な操作が必要なのかとかそんなことを考えておりました。
だってシンセベースって呼び方があるし、ベース用シンセなんて触れ込みのプラグインがあったりするじゃないですか。
別にSynth1で作れますよ、普通に。
ベースの仕事は最低音で曲を支える事ですので、その仕事が果たせておれば良いのであります。
EQの画像を上に載せましたけど、ご覧の通り100Hzあたりがベースの音に適しているのが提示されております。
このEQは親切でありますな。
こんな感じで、ベースに適した音域で鳴らしてみて、しっくりくるようにこさえてやると。
FLのピアノロールで言うと、C2からC4くらいが、素で鳴らしたときにこの音域に引っ掛かりやすいようです。
アナライザーを見ながら鳴らしてみましょう。
これは素の音ですが、こんな素の音をそのまま使ったってベースとして成立しますね。
シンセベースと親和性の高いサイドチェインについて少々
これはシンセベースの音作りとは直接関係ない話なんですが、大事なことなのでここに併せて書いておきたいと思いますです。
キックドラムとベースは、同じ最低音同士、互いに合わせると良く聴こえやすいというか、相性の良い音同士としての関係があるんですな。
なので慣れない人は、リズム(もしくはキックだけでも)を先に作って、キックに併せてベースを置いていくと作りやすいかもしれません。
ところが、キックとベースはおいしい帯域が被りがちでありますので、両方鳴らすとキックが埋もれてしまうようなこともしょっちゅうあります。
そこでサイドチェインを使って、キックと連動してベースの出音を制御します。
キックのアタックのタイミングだけ、ベースが大人しくなるイメージでありますかな。
これはサイドチェインを強めに掛けた例です。
キックとベースが両方ちゃんと聴こえていますね。
サイドチェインのやり方はDAWによって違うんですが、FLはFruity Limiterで簡単に掛けることが出来ます。
さすがはクラブ・EDM特化DAW( ´∀`)b
FLでサイドチェインをやる方法
とりあえず、まずはサイドチェイン用のキックの音を新たに追加します。
元々あるキックを使うと、サイドチェインが適用された際に音が出なくなりますのでご注意あれヾ(・д・。)
サイドチェイン用キックをミキサーに割り当てましたら、マスタートラックへの出力を切って、ベーストラックへ出力をルーティングします。
画像載せますのでご参照くだされ。
ミキサーの下の三角を押せばルーティングされて青〇のようにツマミが現れますし、ツマミの上の小さい三角を押せば、ルーティングを切ることもできます。
サイドチェインに使うキックをベースにルーティングしたら、ベーストラックにFruity Limiterを追加します。
リミッターではなくコンプとして使いたいので、THRESの下にあるLIMIT/COMPをCOMPにします。
すると青〇のようなSIDE CHAINというのが現れますから、それを1に設定します。
これは1以上にはなりませんね?ベーストラックに対してルーティングしているトラックが複数あると2以上も選べますが、そんな機会はあんまりないので、ここを1にする!って覚えちゃっていいです。
このサイドチェインってやつは、ルーティング元のキックをルーティング先のベーストラックで処理して、それにコンプを掛けた結果を同トラックのベースにも同様に反映するって仕組みだと思います…多分。
まあ、仕組みはいいとして、ATT(アタック)は0にして、レシオは4から始めるとよいですぞ。
サイドチェインが効いてくるまでTHRES(スレッショルド)を下げていって、効いてるのが分かったら、レシオやREL(リリース)を操作して効き方を調整できまする。
今回はサイドチェインを使うのにFL標準のコンプを使いましたが、話が逸れ過ぎるのでコンプ自体の使い方は他の方の説明をご覧になるか、別の機会にさせてくださいませ。
ベースの音作りでやることって何だろ?
ベースの役割って点で考えてみますか。
ベースは曲全体を支える土台でありますから、真ん中にドシっと鎮座ましますのがよろしいかと考えます。
ですので、左右に散らすような加工はあまりせず、リバーブを掛ける場合も過剰にならないように注意しますな。
それから、ベースの音は太いってイメージがありますので、太く聴こえる音の作り方を模索してみることにしましょうか。
変調を使う
一番効果が分かりやすいのはFMとかでしょうか?
Synth1でやる場合、オシレーター2のピッチを1オクターブ下げてFMを掛けていくと、けっこう攻めっ気のあるFMベースが出来ますね。
あと、-1オクターブのサブオシレーターも使っています。
歪みを与える・1
フィルターのサチュレーションなんかどうでしょう?
手軽に音を歪ませることが出来ます。
歪みを与える・2
まあ、サチュレーションがアリなら、エフェクトでディストーションを掛けるのもアリかもしれません。
同じ歪ませエフェクトでありますからな。
うーん…個人的にはあんま気に入らなかったので不採用ですが、気に入る人もいるかもしれません。
デチューンは?
当然アリでございますな。
ただ、デチューン幅を広くし過ぎてしまうと、音像が散ってしまう感じがしますので、デチューン幅は狭めにしておけば、まとまりのあるユニゾン効果を得られるかと思います。
ベースの音作りは、土台としての役割をちゃんと持たせること
ということでありますな。
いや、「そりゃそうだろ」って言われちゃうと立つ瀬が無いんでありますが、ただやはり、ベースの一番大事なことってそういうことなんじゃないですかね。
基本はしっかりした太い音にするということで、そう考えますとやり方もいくらか見えてまいります。
それから、低音で引き立つ音作りを意識するということでありますかな。
ですので、今回お話させていただいたことの他にも、やはりトラックを複数重ねるってのもアリだと思いますし、サブベースなんてのもありますからね。
こういう基本に慣れてきましたら、ワブルベースとかグロウルベースなんかで遊んでみるのもよろしいんじゃないでしょうか。
さて、メロディとベースを作ったことですし、今度はコードバッキングでも手を付けてみたいですな。
差し当たり思いつくのはパッドとかアルペジオ…両方取り入れたいですけど、まずやるならパッドでしょうか。
というわけで、ベースのお話はひとまずこんなもんでよろしいかと思います。
また機会がありましたらよろしくお願いいたします。
サヨナラー
そういう選択肢もあるって考えると、音選びの幅が広がりますな。