こんばんちは(*´Д`)ノ
8月4日に内容を追記いたしました。
小節がどういうものか、拍子やテンポはどのように決められるのかはもうバッチリですかな?
音楽を作る以上は、DAWで作るのも楽器を弾くのも、リズム、音価、時間軸の仕組みは同じでありますので、是非バッチリにしときませう。
今回はDAWでコードに対してピアノを打ち込んでみたいと思いますぞよ。
これさえ出来るようになれば、ベースだろうと、他の伴奏だろうと同じ手順で作っていくだけですから、暗記ばっかりだったこれまでに比べれば、もう難しいことはあんまり無くなってきます。
そういうわけで、コードからメロディを作るときに、綺麗に聴こえるメロディを作るコツみたいのを今日は書きます。
コツっていうか、作り方そのものが知りたいんだよって人は、こっちの記事の方が良いかもしれません↓
後は細かなテクニックとかのお話になってくるでしょうから、そういうのはちょっとずつ各々が必要だと思う事を学んでいかれるのがよろしいかと思います。
一つ二つ曲を自分で作ってから教本を読んでみると、理解のしやすさも変わっていることに気付くかもしれません。
それではよろしくお願いいたします。
作曲はコードから?それともメロから?今回は和先
どっちが先にあるものなのか?
気になる方もいらっしゃるかもしれませんけど、別にどっちが先かというのは、厳格に定められておるわけではありません。
コードを先に用意するのを和先、メロディにコードを後付けするのをメロ先なんて言ったりしますし、曲の元々のコードを別のコードに置き換えるリハーモナイズなんてのもありますので、それこそ自分のやりたいように、あるいは状況に応じてやり方を決めるとよいです。
今回はコードとメロディの関係を学ぶために、和先でやってみましょう。
練習用にコード進行を用意しました
はい、ダイアトニックコードだけで構成されたコード進行を、今回吾輩が用意いたしましたので、これにメロディを乗っけてみたいと思いまする。
Cメジャースケールで8小節、ご覧のようなコード進行を作りました。
まずはDAWで打ち込む準備をする方法から書いていきます。
準備ができたら、コードに対して良いメロディを乗せるコツみたいなものをいくつか、お話したいと思います。
Cubaseでコードトラックを作成する
コードトラックを出すのは簡単です。
トラックリスト上部の+と虫眼鏡のマークがあるところで、+をクリックすれば新規トラック作成のメニューが出てきますので、そこからコードトラックを追加を選べばおkです。
コードトラックを作ったら、1小節ずつ、上の図と同じようにコードを書き込んでいきます。
コードを書くには、上のツールバーから鉛筆を選んでから書き込みたい個所に合わせてクリックするとXと書かれたコードが追加されます。
トラックリスト右のイベントディスプレイ(小節と拍で縦線が引かれているエリア)で右クリックしても、ツールバーを呼び出せますよ。
次にツールバーの一番左の黒い矢印をクリックして、カーソルを矢印にしたらXと書かれたコードをダブルクリックしてみてください。
エディターが出てきましたね。
左の列からコードネーム・メジャーマイナー・7thとテンション・コードのベースを決められます。
今回は、コードネームとmajかminかを決めるだけで事足りますので、上の図のようにコード進行を作ってみてください。
あるいは、下のMIDI入力が点灯している状態でMIDIキーボードでコードを弾けば、そのコードが入力されます。
図のようにコードが出来ましたら、今度はメロディラインを打ち込むための音源を立ち上げます。
音源を立ち上げるには、コードトラック立ち上げと同じ手順でインストゥルメントトラックの追加…を選び、立ち上げたい音源を指定して追加します。
初期音源でしたらSynthというカテゴリのHALionにピアノ音色が入っていますので、HALionで好きな音色を選ぶとよいです。
コードトラックと音源を用意出来ましたら、カーソルを鉛筆にして音源右の1小節頭から8小節終わりまで、マウスをドラッグしますとその範囲にリージョンが追加されます。
リージョンというのは、MIDI信号を入れておく箱みたいなもんですね。
このリージョンを矢印カーソルでダブルクリックすれば、そのリージョン内のMIDIデータをピアノロールで打ち込むことが出来ますよ。
FLStudioでコード進行を作成する
FLStudioには残念ながらコードトラックというものが無いんですよね(´・ω・`)
なのでピアノロールでコードを手打ちすることになります。
めんどくさい人用に、下にMIDIデータ置いときますね。
まずChannel rackにFL Keysを立ち上げて、音源をアクティブにします。
そしてピアノロールのボタンを押すと、アクティブになっている音源のピアノロールが開きます。
ピアノロールを開いたら、鉛筆ツールでピアノロール上にMIDIを置くことができます。
長さを変えたいなら、MIDI信号を示す棒(ノートといいます)の右端をドラッグすれば伸ばすことができまする。
これで、Cubaseのコードトラックと同じになるように、1小節ずつコードの音を置いていきます。
コード進行はこれですよ。
コードを打ち込むのがめんどくさいんだったら、MIDIファイルをメニューのFILE→Import→MIDI fileで読み込んでやれば、あらかじめ用意したMIDIをすぐに出すことが出来ます。
超初級コード進行←こっからダウンロード出来ます。
こいつを上の手順でFLに読み込んでやればよいかと。
あとはメロディを打ち込む用のFL Keysも立ち上げれば、メロディ作成の準備はおkであります。
コードからメロディを作るコツをいくつか
実際に、冒頭で用意したコード進行にメロディを付けてみませう。
吾輩も作ってみましたけど、こんな感じになり申した。
これだけだとショボく聴こえるかもしれませんけど、これを各音色で繰り返すことによって曲は出来ていくわけであります。
1小節ごとに鳴っているのがコードの音で、よく動いているのがメロディですね。
多分コードにちゃんと乗っかったメロディが作れていると思います。
吾輩は、この2つのメロディのサンプルを作るにあたって、いくつか意識しておいたことがあります。
それが所謂作曲のコツでもありますので、そのいくつか意識しておいたことというのを、1つずつ解説していきますよ。
コツ1:トニック(Ⅰmaj)はコードトーンから始まるように
これは当たり前すぎるかなとも思ったんですけど、まあ念のため。
以前、コードは絵を描くのに例えるとアタリを取ったり下書きをするようなものだと言いました。
実際に作曲をする場合ですと、メロディ1つで完結するわけでは当然なく、ベース・伴奏・その他バッキング・SEなんかもあって沢山の楽器を同時に演奏して音楽を成立させるわけですから、不協和が発生しないために全ての楽器をこの下書きに沿って演奏させてやるということです。
特に出だしのトニックコードでは、コード感をちゃんと出すためにもコードトーンにしっかり乗った音にしてやるのが望ましいかと思います。
コードトーンというのはその名の通り、コードを構成する音のことです。
Cmaj7だったらC(ルート)E(3rd)G(5th)、あとはB(7th)となりますね。
9th(9度)以降はテンションといって、コードトーンとは見なされません。
つまりノンコードトーン(非和声音)です。
聴き手に対して、コーダルな音楽として「始まった」と分かってもらうのには有効です。
音楽を聴き慣れた方にとっては当たり前すぎて意識しないことですけど、コードで音楽が作られる以上はコードトーンから始まるのが合理的ですよね。
上ではトニック(Ⅰmaj)ではと書きましたけど、どのコードの始まりでもコードトーンから鳴り始めるのは、コードの進行感を強めてくれます(そればかりでは単調になるとも言えますので、ノンコードトーンから始めるのもありです)。
出だしのトニックでは、それがより重要となります。
コツ2:アヴォイドノートは極力避ける
ここで新たな用語が出てきましたが、アヴォイドノートというのがあります。
Avoidというのは「避ける」という意味です。
その名の通り基本的に避けるのが望ましいとされる音が、それぞれのコードに存在しております。
なぜ避けた方がよいのか?それは、これらアヴォイドノートがコードに紛れ込むことによって、コードの機能感が損なわれるからです。
Cメジャースケールで、ざっと各アヴォイドノートを見てみましょうか。
ただ、実践では暗記しちゃった方が、いちいち理由を考えるより楽です。
もしコードの読み方を忘れてしまっていたら、7thコードと代理コードについて解説したこちらの記事に書いてあります。
- Ⅰmaj7では、ルートから見て4th(テンションでは11th)がアヴォイドですね。
Cメジャースケールなら、Cmaj7に対してFです。
CmajのコードトーンはC,E,Gですが、これにFが加わると、Fmaj9の構成とよく似ます。
つまり別のコードに聴こえる場合があるので、あまり推奨されません。 - Ⅱmin7では、ルートから見て6th(13th)がアヴォイドノートになります。
Dmin7に対してBです。
Ⅴ7の構成音と似ますね。
Ⅱmin7はサブドミナントですけど、ドミナントっぽくなります。
試しに、鍵盤でDminと、その左のBを同時に弾いてみますと、まんまBmin7-5になりますね。
ということは、トライトーンも発生してしまいます。 - Ⅲmin7でも、ルートから見て6th(13th)がアヴォイドです。
Emin7に対してCがそうです。
EminにCを加えると、Cmaj7と同じになり、コードが変わってしまいます。 - Ⅳmaj7には、アヴォイドノートはありません。
どの音でも使うことができます。 - Ⅴ7では、4th(11th)がアヴォイドです。
G7に対してCですね。
G7はドミナントの特徴といえるトライトーンを持っていますが、4thの音が割り込むことでトライトーンの響きが崩れることになります。 - Ⅵmin7のアヴォイドは6th(13th)です。
Amin7に対してFです。
これはⅣmaj7と響きがよく似ていて、サブドミナントかトニックか分かりずらくなり、それとともにメジャーかマイナーかも曖昧になってしまいます。 - Ⅶmin7-5(Ⅶφ)は、2nd(9th)がアヴォイドです。
Bmin7-5に対してCがそれですな。
これはⅤ7の4thがアヴォイドなのと同じ事情によります。
もしメジャースケールでなくマイナースケールなら、上の表のⅥを頭にして見ていけばよろしいです、つまりマイナースケールのⅠから順に、6,2,4,6,6,-,4となるわけですな。
ただし、極力避けると言ったように、必ず何が何でも避けねばならないわけではありません。
時としてそれが味になることもあるかもしれませんし、ごく短い音価であれば、普通にアヴォイドノートが含まれていたりします。
体感的には、16分より短い音価ですと、アヴォイドノートは避けた方が良い感じはしますね。
コツ3:ノンコードトーンと跳躍進行の扱い
コードからメロディを作ると言っても、コードトーンしか使ってはいけないということではありません。
試しに、コードトーンだけで適当にメロディを弾いてみてください。
幼稚というか、つまらないメロディになっちゃいませんか?
いくらコードを軸にするとはいえ、アヴォイドノート以外は自由に音を使ってもいいんです。
それでどんな音楽が出来るかは、あなたの感性次第ということですね。
ただ、ノンコードトーンを使用する際にも、コードに寄り添う形で使うのがより理想的と言えます。
具体的には、ノンコードトーンに外れた後は、次の音はコードトーンに着地するようにしてやるといいです。
ノンコードトーン→ノンコードトーンのメロディは、コードから外れた音の流れになりますので、何と言うかちょっと間抜けに聴こえてしまいます。
ノンコードトーンの次の音はコードトーンを使うと、違和感なくメロディを流すことができると思います。
これは楽典の内容に非和声音というものがありまして、椅音とか経過音とか色々あるんですけど、作曲実践時にはこれは○音、あれは×音なんていちいち考えながら作ったりはしないと思いますから、とりあえずノンコードトーンの次はコードトーンというのを覚えておけばいいんじゃないですかね。
非和声音については結構種類がありますから、書くなら別途まとめ記事的なものに書くのが良いと我が内なる声が申しております(;´Д`)
それと跳躍進行ですが、上や下に大きく音程が動くのをそう呼びます。
跳躍進行を用いる時にも、同じようにコードトーンに着地するようにしてやるとメロディが安定しますので、覚えておかれるとよろしいかと思います。
(追記)コツ4:メロディの速さはコードの速さに合わせる
こっちの記事でシンセの音作りについて書いておったのですが、悪ノリの末ボカロ歌まで作ってしまいまして…それで思い出したことがありますので、それもここに書いておきます。
曲にはコード進行があるわけですが、コードの速さは常に一定とは限りませぬな。
1つのコードが1小節だったり2小節だったり、2拍でコードが変わることもあるんであります。
これは曲のスピード感に関わることでありますが、メロディもこのコードのスピード感を意識して作るようにすると整合性のとれたものが出来上がるかと思います。
例を出しますと…
AメロとBメロは、1小節ごとにコードが変わっておりますな。
それに合わせた感じで、メロディ(ここでは歌)も比較的ゆったりとした形で進んでいるのが分かるでしょうか?
次はサビです。
サビでは1小節の半分、つまり2拍でコードが切り替わっておりますが、それに合わせる形でメロディはABメロよりも速く動くようになっておるのにお気付きでしょうか。
インストばっかり作って喜んでる吾輩なんかは気付くのに結構時間が掛かったんですが、歌ものですと、よりコードの切り替わりに敏感になることを要求される局面が多いように思うのであります。
もっと言うなら…コード進行の1区切り、これをケーデンスとかカデンツというんですが、メロディもこの1区切りを意識して作ってやるのがよいです。
上の例ですと、ABメロはトニック→ドミナント→サブ→ドミナントみたいに2小節で2コード1区切りになっておりますが、メロディもそんな感じじゃないでしょうかどうでしょうか。
まとめると…
安定した聴きやすいメロディを作るコツとしましては、
トニックコードの初めの音はコードトーンを使う、
アヴォイドノートは使わない、
ノンコードトーンの次はコードトーン、音程を大きく動かす場合もコードトーンに着地するようにする。
メロディの速さも、コードの切り替わりの速さやカデンツの形に合わせるようにする。
これらを意識したメロディ作りをすれば、聴きやすいものになるでしょう。
これらを踏まえて、今回のコード進行でメロディを作る練習をされてみてはいかがでしょうか。
ですが覚えておいていただきたいのは、自分の耳で良く聴こえるなら、それが一番だってことです。
コードはあくまでツールでありルールではないので。
これは我輩の支持する思想であり、作曲を教えてくださった先生から言われた言葉でもあります。
それと、今回用意した2つのメロディのサンプルのMIDIファイルを置いときますので、上記のコツが取り入れられている例としてご覧になりたい方がいらっしゃいましたらドーゾお持ち帰りくだされ。
ということで、今回はこれまでといたしましょう。
サヨナラー
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