7thコードと代理コードとは 概要と代理コードの見つけ方

コード類

ご挨拶

こんばんちは(=´・ω・)ノ

コードの解説だけで、こんなに長くなってしまうとは…。
前回は、ディグリーネームは便利だって話と、トニック、サブドミナント、ドミナントの3つの機能がコードにはあるという話をさせてもらいました。

今回は7thと代理コードについてですが、コードというたった一つのもののための情報量が、ここまでで急激に増えておりますな。
今がまさに二つ目のヤマ、初心者が音楽理論を身に付ける過程で、嫌になって挫折してしまうのは、このあたりが多いんじゃないかなーって勝手に考えております。
ですけど、一つ一つの内容は、決して難しくはありません。
問題は、覚えることが多いということヽ(o`皿′o)ノ

一つずつ、確実に覚えていくのが良いでしょう。
アウトプットの手段の一つとして、ノートでも紙でもいいですが、手書きで書くという方法があります。
脳と体の動きが直結するこのアウトプット法は、実に有効であります。
パソコンを使うよりはるかに原始的と言えるこの方法が、自分の体験そのものとして、脳に刺激を与えます。

あと、書いてまとめてみると、実際は大した情報量じゃないってことにも気づきます。
これまでここでお話ししてきたことって、ダイアトニックコードのメジャー・マイナー・ディミニッシュの3種のコード、ディグリーネーム、トニック・サブドミナント・ドミナントの3種の機能、この3つだけですからね。
どっちかっていうと、吾輩の一記事が長いだけかもしれません。

そういうわけで、どうかこの二つ目のヤマを乗り越えていただきとう存じまする。

7thコードで見えてくる、Ⅴがドミナントである理由

コード機能一覧

前回の表、再来であります。
表の内容がなぜこのようになっているのか、これは7thコードで色々説明がつきます。
というわけで、7thコードについて、これから見ていきたいと思いまする。

トライアドに7度の音を足すだけ

ぶっちゃけこれだけです。
前回はDをキーにしましたけど、分かりやすいようにキーをCに戻して見ていきましょう。

Cメジャースケールの各コードに、ルートから7度の音を足してやると、7thコードになりますね。
これは3和音をトライアドと呼ぶのに対して、4和音ではテトラッドと呼ばれております。
鍵盤を押して確認してみると分かると思いますが、基本的にメジャーコードには長7度、マイナーコードには短7度が付くように出来ているのが分かると思います。

んで、ここで問題になるのが、トライトーンを含むドミナントのコードですな。
そうです、もうお気づきですか?
トライアドではmajコードに過ぎなかったⅤが、7thを加えることでトライトーンを内包する形になっております。
ピアノロールで見てみます。

メジャースケールのテトラッド

黄色い線は気にしないでください(´Д`;)
ただの再生線です。
それより、左から5つ目のコードがⅤです。
majコードの上に、短7度の音が付いておりますな。
結果、長3度と短7度でトライトーンが形成されています。
形としては、Gをルートとして、その上にBdimが丸々乗っかっていますな。
前回から、Ⅴがドミナントとして定義されていたのはこのためだったのですよ。

このようにドミナントの定義というのは際立って明確です。
早い話、トライトーンが含まれているのがドミナントと呼ばれているわけですが、これこそがドミナントが不安定な機能であることの所以なのでありますかな。

通常、トライアドのコードの上に7thを付けてCmaj7とかDmin7とか書いたりしますけど、このドミナントは単にⅤ7とか書いたりします。
CメジャースケールだったらG7と書くわけです。

ついでに、Ⅶに7thが付いた場合を見てみましょうか。
ディミニッシュの上に短7度が付いています。
これはmin7-5(マイナー7フラット5)とか、φ(ハーフディミニッシュ)と書くんですけど、こんな感じでドミナントだけはちょっと表記が独特なものになりますよ。
CメジャースケールだったらBmin7-5かBφなんて書くわけですな。
この-5ってのは、減5度を表しております。
実は、普通に作曲してたら出番はあんまりありませんけど。

ダイアトニックコード一覧

表にまとめますと、こんな感じになります。
大体、7thコードというのはトライアドに比べて煌びやかとかオシャレな感じなんてよく言われます。
とは言っても、単体で響きを聴き比べたらそうかもしれませんけど、実際作曲でコード進行を用いる場合は、「ストレートに行きたいからトライアド、オシャレに攻めたいからテトラッド」みたいな使い分けをすることってあんまり無いですよ。
まずは基礎知識として、こういうものだと覚えるのがよろしいんじゃないでしょうか。
ただ、ドミナントはテトラッドで書いた方が分かりやすいですね。

すぐ用意できるデータを探したら、ボカロの勉強のために作った短い音源があったんですけど、その時コードトラックに書いたのがこれです。

コードトラック

写ってる部分の繰り返しなんですが、7の字が見当たりませんね。
音源はこれになりますけど、明らかに7thの音も使っとります。
あ、再生すると音が出ちゃいますので音量気を付けて下され、音圧高いです

吾輩はPとかじゃないのでボカロの調教については大目に見てもらいたいんですけど、とにかく作ってる人としては、7thをわざわざ表記しなくても、普通に作ってたら大体7thの音とかも入ってくるってことですな。

どういうことかっていうと、トライアドとテトラッドはどう違うんだ?なんてあんまり深く考えなくていいです。
特に制作が自分だけで完結するような場合は、自分が分かればいいんじゃないですかね。

まあ、これは吾輩個人の考えですから、厳格な方には受け入れられない場合もあるかもしれませんけど。

代理コードなるものもがあるが、こいつは一体?

コード機能一覧

表にもあるように、メインとなるⅠ、Ⅳ、Ⅴ(主要和音)のコードの他にも、代理コードというものがありますな。

1つの楽曲で、Ⅰ、Ⅳ、Ⅴしか使わないというのは、流石に変化に乏しく面白味に欠けます。
そこで、これらメインのコードの代わりに使えるコードは何かあるだろうか、というのを模索することになります。
メインのコードと似た特性を持つ、メインの代わりに使えるコードが、代理コードです。

ここで7thが分かると、代理コードも容易く求めることが出来ます。
んまあ、見た方が早いですよね。

例えば、表のトニックのところを見てみて欲しいんですが、Ⅰmajの代理として、Ⅵminが使えると書かれています。
Cメジャースケールで言えば、ⅥであるAmin7を鍵盤で押さえたときに3rdから7thがⅠのCmajと同じであるのが分かりますね。

こんな感じで、ダイアトニックスケール上の代理コードは簡単に見つけることが可能です。

他にも例を見てみます。
Dmin7(Ⅱ)を鍵盤で押さえてみてください。
3度、5度、7度はなんでしょうか?
Fmaj(Ⅳ)と同じではありませんか?
なので、Dmin(Ⅱ)はFmaj(Ⅳ)の代理として使えることになります。

代理として使えるということは、機能も同じってことです。
ただし、Dmin(Ⅱ)はドミナントのBdim7-5(Ⅶ)の代理とは見なされません。
そもそもⅦがⅤの代理ですから、代理コードの代理というおかしな話になっちゃいますからね。

だとしたら、Ⅲはどっちなのじゃ?

そうですね、Emin(Ⅲ)はCmaj(Ⅰ)、Gmaj(Ⅴ)のどちらの代理も可能といえます。
すると、トニックでもドミナントでもあることになります。
最近では、Ⅲをトニックとして使うことはあまりないとして、Ⅴの代理として扱うと定められたという話を聞いたこともありまする。

ってことで、最近のバークリーメソッド的にはⅢは代理ドミナントとして扱うってことでおkみたいなので、表ではⅤの代理として入れてあります。
ただし、Ⅲには鍵盤を見ての通り7thまでにトライトーンがありませんので、トライトーンのあるドミナントと比べるといささか弱くなる感はありますね。
なので、ここぞという時に使うようなコードではないかなと思います。

まとめです

7thコードはそう難しくないお話だったと思います。
単にトライアドに7度の音を足すだけでしたね。
メジャーコードには長7度、マイナーコードには短7度の音が加わりますが、ドミナントであるⅤとⅦは特殊、特にⅤは7thが加わることでトライトーンが形成されるんでしたね。
トライトーンは、コード進行の流れの上では、半音上または半音下のトニック音に強く解決したがる性質があります
必ずしもドミナント→トニックという決まりがあるわけではないんですけど、一般的にはそういう動きが多いですよ。
表記法もドミナントは独特ですね、主要ドミナントはⅤ7、代理ドミナントはⅦmin7-5(または7φ)です。

代理コードも、コードのお話の中では簡単だったんじゃないでしょうか。
主要コードがⅠ、Ⅳ、Ⅴで、それ以外のコードは、主要コードと似た響きのものが代理として使用可能です。
ただし、ⅡとⅦはカブる音が多いですけど、互いに代理コード同士でありますので、この2つ同士は代用不可です。

それにしても…こうして詰め込み暗記だけでは面白くないし勿体ないですなぁ(´・ω・)…
そろそろこのコードをどうやって作曲に使うのか実践してみたいんですけど、非和声音アヴォイドノートなんかは実践を通して習得するのがよいかどうか考えております。
この記事あたりまで覚えられていれば、もうヤマは越えたようなもんですから、後はだんだん簡単になってきますし。

ちょっと次回どうするか考えてみますので、今回はこれまでとさせてください。

サヨナルァー(* ゚Д゚)<ルァ!

次回は小節や音価やテンポといった基礎知識を覚えることにしました。

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